SEO対策におけるWEBデザインのポイント

「Webサイトになかなかアクセスが増えない」
「ユーザーのリピート率が低い」
「SEO対策を万全にしているけれど滞在時間が短い」
など、WEBサイトを運営している方なら一度は上記のような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか?WEBサイトを安定して運営するためには、コンテンツの中身だけでなくWEBデザインに配慮することも重要となります。ユーザーはサイトのビジュアルの良し悪しで読み進めるのかを判断するためです。せっかく上質なコンテンツを作成してもビジュアルが悪いことでユーザー離れを引き起こしているかもしれません。ユーザーを惹きつけるWEBデザインはどのような点に気をつけて作成したらよいのでしょうか。本記事では、WEBデザインがSEO対策に効果を発揮するためのポイントについて紹介します。

SEOとWEBデザインの関係とは
作成するコンテンツのデザインの評価は直接には検索エンジンに影響を与えることはありません。WEBデザインの良し悪しは主観的な好みの問題でもあります。私たちのように判断基準を持たない検索エンジンにとってはWEBデザインを評価することは難しい作業の一つと考えて良いでしょう。しかし、WEBデザインは間接的にはSEOに影響を与えます。「コンテンツが見ずらい」「ページが使いづらい」といったデザインによってWebサイトがなんらかのマイナスイメージを持たれた場合、ユーザーはサイトから離脱あるいは、再訪することはなくなります。直帰率や滞在時間といったパフォーマンスが低下すると検索順位にもフィードバックされる可能性があるでしょう。逆に、「かっこいい」「使ってみたい」とパフォーマンスがプラスに働くWEBデザインはリピート率を上げることになります。突起率や滞在時間が検索エンジンの評価に直接つながってはいないとされていますが、今後評価基準に加わる可能性はおおいに考えられます。デザインに満足していないと考える方は、ユーザーが満足できるデザインを作成するようにしましょう。

第一印象が良ければリピート率を獲得できる
WEBサイトを訪問するユーザーの多くはコンテンツを流し読みする傾向があります。文字よりも視覚的要素を重視する傾向があるため、第一印象のビジュアルが良いほど競合サイトと差別化することができ、リピート率を獲得することができます。リピートするユーザーが増えるほど、商品名や会社名といった指名検索をするユーザーを獲得することとなります。指名検索が増えるほどGoogleはたくさん検索されている信頼できるサイトと認識するため検索順位を上げてくれます。したがって、第一印象でユーザーの視覚に強く訴えるほど、訪問者の記憶にサイトの存在を残し再訪率の高いサイトに育てることができるでしょう。リピート率が高ければ自ずとSEOにつながっていくようになります。デザインの良し悪しは人それぞれの好みにはなりますが、コンテンツで紹介する商品やサービスに適したビジュアルを達成することでアクセスしたユーザーの満足度を上げることができます。ユーザーに上質なコンテンツを届けるためにもサイトの目的に合わせたデザインを作成することが重要といえます。

SEOを意識したデザインを作成するための7項目
では、実際にSEOを意識したデザインを作成するためにはどのような作業を行えばいいのでしょうか?7項目をもとに必要な点を紹介します。
1つ目は、前述したようにサイトの第一印象でユーザーの関心を惹くことです。私たちも初対面の人に会った時に外見や話し方など第一印象で相手をある程度判断するはずです。同じように運営するサイトに初めてアクセスしたユーザーがコンテンツに対して好印象を与えられると今後も付き合いたいという意欲を引き出すことができます。ファーストビューの時点で「かっこわるい、見ずらい、わかりづらい」といったマイナスなイメージがもたれると他の部分で印象を覆すことは容易ではありません。対策としてはヘッダーの写真やロゴにこだわることがおすすめです。2つ目として、ユーザーに見てもらいたいページはグローバルナビゲーションに取り込むことです。グローバルナビゲーションとは閲覧ページ全てに設置されるサイト内リンクを指します。会社案内やサイトマップ、運営者の情報などユーザーに見てもらい情報を設定することで、アクセスした人の利便性が上がりサイト評価につながります。3つ目は、「パンくずリスト」を設定することです。パンくずリストとは童話ヘンゼルとグレーテルから付けられた用語です。森で迷わないよう落としたパンを頼りに家へ帰ることにちなんで、サイト内の階層のどこに位置したページなのかを分かるように設定する作業となります。ユーザーがサイト内部のどこにいるのかを把握することができる他、クリック一つで前の階層に移動できるため大変便利なリンクです。また、Googleのクローラーにとってもコンテンツを認識する際に重要な要素であるため必ず設定するようにしましょう。4つ目は、コンテンツに使用する画像は統一感を持たせることです。特にページのイメージを作るアイキャッチ画像はサイト全体の印象を左右します。有料と無料の写真が混同していたり、外国と日本の画像が入れ混じっているとサイト全体の趣旨が不明瞭となります。また、ユーザーの目を引くためのポイントとしてコンテンツのタイトルはアイキャッチ画像の下に配置することです。私たちの視線の動きは視覚的要素から文章の順番で情報を捉えていきます。ぜひ、タイトルをアイキャッチ画像の下に置いてみてください。5つ目は、発リンクをカード型にすることです。カード型リンクの方が通常のテキストリンクよりも見栄えのよいデザインとなります。現状テキストリンクの方が採用率が高いですが、流し読みするユーザーが増えている昨今においては視認性を高めることが可能です。サムネイル画像やクリックを促す文言を添えるとさらにユーザーの関心を惹くことができるでしょう。6つ目は、文字の装飾をほどよく行うことです。コンテンツ内の文字を全て同じ太さと大きさで揃えてしまうと、ユーザーはどこに注目したら良いのかわかりません。コンテンツに興味のあるユーザーはどんな文字でも読んでくれるかもしれませんが、ほとんどの訪問者が読む意欲が少ないと考えて良いでしょう。流し読みする読者にコンテンツで特に伝えたい要素を示してあげるためには適切な文言を太字にすることや青文字に装飾してあげることが必要です。装飾をやり過ぎてしまうと読みづらくなってしまうため、適度な装飾を心がけましょう。最後に7つ目として、端末を問わず見えやすくすることです。PCで見ても、スマートフォンで見てもピンとや操作をスムーズに行えることでユーザービリティを向上させることができます。Google公式においてもモバイルフレンドリーに対する文言が明記されています。デバイスによってページやデザインを変化しているのかどうかを確認するためにはモバイルフレンドリーテストなどのツールを使用することがおすすめです。以上、SEOを意識したデザインを作成するための7項目について取り上げました。デザインはあくまでコンテンツを引き立たせるための補助的な要素となります。取り上げた7項目を押さえながらも、常にユーザーにわかりやすいコンテンツデザインになっているのかを意識するようにしましょう。

SEO対策において知っておきたい5つ基本知識
WEBデザインを専門に行う方でもSEOの知識を身につけることは大切です。デザイナーに限らずSEO対策に悩む方において今一度SEOの基本に立ち戻ることで現状の解決策の糸口が見えてくるはずです。基本的な知識を押さえてより効果的なSEO対策とデザインの作成を目指しましょう。
1つ目の基本的な知識として、〈title〉タグを適切に取り扱うことです。HTMLタグにはさまざまなタグが用意されていますがSEOにおいては〈title〉タグが最も重要となります。検索結果画面でユーザーが一番初めに目にする部分であるためです。思いつきの文言は避け、対策キーワードを含めた魅力的なタイトルを作成するようにしましょう。2つ目として、テキストの量は少な過ぎても多過ぎてもダメだということです。検索エンジンはテキストからユーザーにとって有益性の高いコンテンツなのかを判断します。デザインの観点から極端に文字を減らしてしまうと検索エンジンの評価を下げてしまいかねません。文字数を増やしたいばかりに意味のないライティングをする必要はありませんが、競合サイトのテキスト量を確認するなどして文字数は1000文字を目安に作成するようにしましょう。3つ目として、ページの表示速度を適切にすることです。有料で手に入れることのできる高品質な画像はユーザーのファーストビューに貢献しますが、データが重く表示速度が遅くなりがちです。表示速度が遅い場合、ユーザーの離脱を招きやすく、その分検索エンジンからの評価も減少することとなります。デザインを追求することは大切ですが、データが重くなり過ぎないよう配慮が必要です。4つ目として、サイト内のリンクを考慮することです。内部リンクはユーザーの利便性を高めるだけでなく、クローラーがコンテンツを認識する際の手がかりとして重要な要素となります。固定箇所だけでなく、関連性の高い項目に対しても積極的にリンクを設けるようにしましょう。5つ目として、外部リンクを意識することです。外部リンクとは別のWEBサイトで運営するコンテンツが紹介されることで獲得できるリンクとなります。他サイトでコンテンツが紹介されるとGoogleから信頼のおけるサイトであると認識され、検索順位が上がりやすくなります。コンテンツが上位に表示されない場合にも外部リンクを獲得することで上位に表示されやすくなりますので、打開策としてもおすすめです。

SEO対策に活用できるGoogleの無料ツール3選
最後に、SEO対策をスムーズに進めるために活用したいGoogleの無料ツールについて紹介します。デザインに関わる人もそうでない人も改めてツールを使いWEBサイトのSEOに貢献できるようにしましょう。
1つ目は、Googleサーチコンソールです。Googleの検索結果におけるパフォーマンスを把握するツールとなっています。運営するWebサイトがきちんとGoogleに認識され登録されているのか、検索結果にどれほど表示されているのかをチェックすることが可能です。サイトを効果的に運営するためには欠かせないアイテムといえます。2つ目に、Googleアナリティクスです。サイトを訪れるユーザーのアクセスを解析できるツールとなっており、アクセス数だけでなく、直帰率や滞在時間、ユーザーの閲覧環境といったさまざまな情報を一挙に管理することができます。3つ目は、Googleキーワードプランナーです。検索キーワードのボリュームや関連ワードを調査することができます。SEO対策ではキーワードを選定する作業が最も重要な作業といっても過言ではありません。対象のユーザーがどのようなキーワードで流入しているのか、競合サイトはどのようなキーワードを設定しているのかを確認することが可能です。

まとめ
SEO対策におけるWEBデザインのポイントについて紹介してきました。運営するWEBサイトを検索上位に持っていくためにはデザインを通してユーザーを惹きつけることが必要となります。WEBデザインは直接的にはSEOに影響を与えることはありませんが、ユーザーの直帰率や滞在時間を左右するという意味では重要な対策の一つと考えて良いはずです。あくまでコンテンツを伝える手段としてデザインを捉えながら、統一感のあるわかりやすいデザインを作成していくことでアクセスしたユーザーの満足度を向上させリピート率を獲得することができます。上質なコンテンツをユーザーに届けるためにも、ポイントを押さえて自社サイトに適したデザインを目指しましょう。ユーザーのリピート率や流入数を上げることでSEOに間接的な影響を及ぼします。